珀空の日記 : 2016-09-30(Fri)
【 珀空の日記 - No.4 】

どうやら涼子に懐かれたらしい。
元々あの子が私に向けている目は、他の子たちと少し違っていた。
その視線から感じる彼女の思いみたいなものはあったけれど
私はそれに気が付かない振りをして過ごしてきた。
それにしてもいきなりぐっと距離を縮めてきたものだと感心すらする。
この学園に来てからというもの、私の部屋に誰かが遊びに来るなんてことはなかった。
誰かと一緒に食事をするなんてこともなかった。
久しぶりに誰かと食べた食事は、とてもおいしく感じた。
オムライスだというそれは、少し不思議な味だったけど。
不思議と言えば、涼子に振り回されている立花さんも不思議な子。
彼女は一体何者なんだろう。
霊にも人間にも触れ、≪ 嫉 ≫ にすら触れることができるなんて。